県内の基準地価が発表され16年連続下落となりました。景気が未だ回復しないのですか
ら当然の結果といえます。
さて、公示価格(国交省)とか基準地価(県)とかありますが、その他に路線価格(国税庁)と
実勢価格というものがあります。これを「一物四価」と言っており、後者2価の方が、
一般の方々には重要でしょう。路線価格は相続税や贈与税に反映され、また、土地購入の
際に金融機関の融資に関する担保評価に反映されます。
また、実勢価格は私ども業者が仲介しての土地取引の価格など、つまり相場となります。
公示、基準、路線価格は不動産鑑定士が取引事例や聞き取り調査を行い、それに基づき
決定されるものです。したがって、浦佐地区(旧大和町)につきましても、弊社は毎年協力
会社として様々な意見、回答をさせていただいております。(鑑定士さんと話し込みます。)

私にとって専門分野なので、身近な浦佐地区を事例に下落継続中の路線価格の
推移から、相場のことについて申し述べさせていただきます。
私はこの路線価格をバブル時代・崩壊~現在に至るまで、毎年調べて比較しています。
天王町を除く、浦佐駅西・駅東地区の路線価格はどの位下落したと思いますか?
バブル期との比較では、場合によってショックが強すぎるかもしれませんので、平成13年
の10年前と比較してみましょう。
同じ浦佐でも場所によって違いはあります。平均で。。。なんと46%下落しています。
(最大地で約60%落ち、最小地で約27%下落です。)ざっくり、H13当時に坪200,000円
していた土地が、10年後に¥108,000になったということです。
ちなみにH10からですと。。。なんとなんと平均約56%下落です。尚、弊社前の路線価格はH10は。。。すごい!坪¥257,852円で、H23は。。。トホッ、坪92,562円ですから、バブル期との比較はしたくなくなります。
これだけ担保価値が下がっているのですから、高値で融資を受けた場合に、担保割れしてしまうケースが後を絶たないのです。

お客様が「この辺の相場はいくらですか?」とよくお尋ねになります。Aという業者は坪12万円、Bという業者が10万円と回答したらどうなりますか?実際よくある話です。定価がないから相場っていうのはわかりますが、売りたい人は高い方が良い、買いたい人は安い方が良いに決まっています。しかし、こんなに差があるとお客様は混乱しかねません。
従って、根拠に乏しい価格提示、無料とはいえ査定を行う場合には充分気をつけなければならないと注意を払っております。取引事例に基づくといってもその取引自体が売り・買い急ぎ又は親族間、隣接所有者間の場合の価格は、即実勢価格に直結しません。

弊社は浦佐地区を中心とした旧大和町をテリトリーとして、不動産の売買・仲介を行っています。経験(年数)豊富よりも実績(件数)豊富がより大切です。そして10年前の話は、もはや二昔前の話であり、三年前の話は一昔前。。。昨年より今・現在の状況を把握できているかが重要であり、弊社はそこに(今・現在)いつも意識と知識と行動を集約するよう心がけています。

不動産業界・市場も刻一刻と移り変わっておりますが、地価相場を知りたいといった場合には、是非とも弊社のアドバイスにお耳をお貸しいただき、最終判断をしていただければ幸いです。そして、大切な資産の利用、売却、購入に関しましては、弊社・大和不動産にお任せ頂きたくお願い申し上げます。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。               社長 笠原貴浩