昨日2日は[毘沙門通り(浦佐本町を中心)賑わい事業実行委員会]の事業で
長野県、小布施町飯山市の視察研修に行ってまいりました。
浦佐地区の地域づくりに貢献している団体の代表や設計士、観光協会職員、
市役所職員そして商工会を代表として総勢14名の一行です。

人口11,000人程の小布施町。[栗と北斎(葛飾)と花のまち]がキャッチフレーズ
というまずはイロハからレクチャーを受けました。小布施説明会
30分ほど説明を聞き、まちを散策します。視察の目的は歴史、文化を取り戻す、
町並みの修景をどのような手法で行ってきたのか調査し、そこからびしゃもん通り
の景観づくりに活かせるものを探し、学んでくるためです。

小布施散策

栗の名産地らしく、歩道や各家の通路には栗の木が角上に敷かれており、
足にも負担が少ないですね。
栗の木を敷きつめた道

酒屋さんも木造の白壁、瓦屋根の店舗を作り、景観に配慮しています。
酒屋さん

エリア内にある店舗はもちろん一般住宅も沢山の木々や花を植えており、
その敷地内に自由に入って見学できるのが特徴です。
本宅

小布施といったら栗ですか。。。知らなかった。(苦笑)
大きい栗

エリア内に酒蔵が2件あり、それぞれ煉瓦の煙突がシンボルになっています。
酒蔵の煙突

このような歴史ある建物内がカフェになっています。
カフェ

沢山の栗を運び出しているこの建物も土蔵造りで徹底しています。
栗工場

各所にこのような白壁のレストラン兼土産店があるわけですが、古いものと新しいもの
が馴染むことを念頭に置いて建築しています。
レストラン&土産店

こちらが昼食場所の[蔵部]さんです。大壁造りは圧巻です。
今日の昼食場所

私どもは当然予約していましたが、平日のam11:30時点でお客様が席を
待っていました。店内が暗くて私のテーブルしか写らず。(苦笑)
暗い店内

栗おこわに季節の焼き魚にみそ汁。シンプルですが、観光客は地場のものを
食べたいのでしょうね。量が少なく満腹にならず腹6分目。(笑)
栗おこわ

お土産にはやはり栗や栗を使用したお菓子がたくさん売られていました。
うちには栗の木があるので買ったら怒られます。(笑)信州そばを購入です。
土産店

豪農、豪商であった高井鴻山が有名人。。。知らなかった。。。勉強になります。
この通りがなんと町道です。降雪は降っても30㎝くらいです。方角によっては
敢えて屋根を大きく軒先を低く延した構造にし、なるべく日が当るようにして
雪が素早く消えるように造られています。
これが町道

この地域は一般住宅も茶色い土壁のままであり、漆喰を白く塗らないらしいです。
土壁

土蔵に囲まれた広場では、普段は駐車場ですが、時に屋台村になって若者たちが
集うそうです。
露店会場となる

金融機関である信用金庫。牧之通りもそうですが、景観に配慮しています。
金融機関

酒蔵の裏側の通りですが、道路を含めこれから手を加えて整備するそうです。
酒蔵の裏側に回る

エリア内で唯一残っていた茅噴きの家はいったん町に寄付されたそうですが、
寒天のトップメーカーさんが名乗りを上げ、改造費自己負担で[かんてんぱぱのお店]
を開きました。
かんてんぱぱ

甘精堂さんの店構えも重々しいですね。今後も通行する自動車が歩行者に
気遣う通りにしていきたいとのこと。
甘精堂さん

エリアの中心にある、土蔵を再生したプチホテル・[ゲストハウス小布施」さんです。
ありきたりのホテルよりこんな所に泊りたいです。すぐ予約が入って、稼働率が
高いんだろうな~となぜか採算が気になります。(笑)
ゲストハウス小布施

お次は移動して飯山市に向かいます。平成27年に新幹線が停車する駅[飯山駅]
は開業に向けて回遊性のあるまちづくりを目指しています。景観に配慮した交番ですね。
駐在所

愛宕町雁木通り(仏壇通り)です。なるほど直線の通りに雁木が造られています。
仏壇通り

道路拡幅もなし、従って建物も後ろに下がる必要もなし。あるがままの中で
雁木を造りましたが。これだけでも景観が随分違います。
雁木が設置

雁木にしては柱が太い。。。叩くと空洞があるようです。これは鉄柱でなければ
いやだと心が頑と動かない方々が多かったため、その鉄柱のまわりに木柱状に
巻いたからです。雁木ひとつでも、紆余曲折を経て完成したんだろうな~。
雁木通り

確かにこの雁木通り、仏壇屋さんが多いです。14件だそうです。お寺巡りと
伝統工芸のコラボです。建物自体の景観についてはこれからですね。
将来が楽しみな発展途上の飯山です。新幹線有りの浦佐と似ています。
確かに仏壇屋さんが

この雁木が出来上がるまで約20年の歳月がかかったそうです。歴史の古い
まちほど、三者三様の思いがぶつかり合う。。。あせっても仕方がない、ゆっくりと。。。
仏壇屋さんが多い

もともとお寺であったという展示試作館におじゃましました。休館日に関わらず
市役所職員さんすみませんでした。興味を引くのは[金箔トイレ]です。
展示試作館

館内で説明を聞きます。飯山でも花修景に力を入れています。千曲川沿道に
約5キロのフラワ―ロードを作ったり、[いいやま花フェスタ]が行われることから
分かるように、寺巡りの街道に花を置き、美しい街並みを形成しています。
試作館内で説明会

テレビでも取り上げられてきた[金箔トイレ]。仏壇組合の若い衆などが考え
仕上げました。活力ある地域おこしの原点はここから始まったとのことです。
金箔のトイレ

帰りに時間があったので立ち寄った[高橋まゆみ人形館]さん。長野出身の方ですが
HPをご覧ください。ここを訪れたら是非お立ち寄りください。心が和みます。そして
ウルってきます。
高橋まゆみ人形館

ざ~っと流してきましたが、この視察で感じたこと。近年の地域つくりはかつての
ような補助金頼りの行政主導ではなくなったこと。もちろん今後も行政からは最大限の
協力をお願い致しますが、あくまで素案から民間主導で取組むからこそ、個性が
醸し出せる。豪雪地では難儀な囲いの必要な木々や花はいっぱいにはできないが、
代わるものの設えがあるはずです。

浦佐もかなり細かな団体が存在していますが、小布施は220もの団体があるそうです。
その団体がそれぞれできる分野をコツコツやりながら連携し絆を深めていっています。

そしてなんといっても若い人たちのパワーはなくてはならないということ。とうにネットの
時代です。県外に出て行った若者たちも、地元から発信すればアイデアを返してくれる。
そして、だんだんと暇を見ては帰省して、仲間に加わり手伝い始める。生まれ育った
田舎が自慢できるほど活性化するなら汗をかくことを苦にしなくなる。

既に始まっている高齢化社会に歯止めはかかりません。多くの人が関わり、びしゃもん
通りを中心とした賑わいを目的に描いた夢と未来は、他人を思いやる心を育み、
そこで生活する喜びと誇りを持てるものでなければなりません。

A:びしゃもん通だけではなく、B:浦佐駅東から魚野川間とC・その川を渡った天王町地域も併せて発展させて行かなくてはなりません。今は独立独歩で話が進められたとしても、早晩みんなで和合良く(笑)合流していけることができたなら、この地域はすごいことになるのです!!

※関支部長~とりあえずこんな報告でいいですか~!楽しかったです。!!